[PR] BassMateINFINITY

No.18587-36
[質問]:Re :

???
対象釣り歴:5年以上
ID:BLyzzTlA
08/01 09:43
結局、「トルク」のフィーリングが分かれば難しいことを考えないで良いんじゃないかな?テクナGPを「トルクないなぁ・・・」なんて言う人はいないと思うし、トルクがどんなものか感覚的に分かればロッド選びもしやすくなる。それだけでアングラーとしては十分でしょう。博士じゃあるまいし。


と言いつつ考察。ここからはあくまで自分の意見だから参考までに。

まず、カーボンの弾性と硬さは比例関係にある。低弾性ほど柔かく、高弾性ほど硬い。つまり、カーボンの厚さが同じなら高弾性ロッドのほうが硬く曲がり難いということだ。曲がり難いということはトルクも出難いということになるが、ここで弾性を落とさずに曲がるようにする(柔かくする)にはカーボンを薄くするしかない。するとロッドは曲がるようにはなるが今度は仕事をする筋肉量が減るわけだから結局トルクは満足に得られない。高弾性ロッドよりも中弾性ロッドの方が高トルクな印象があるのは、中弾性ロッドの方が厚く且つ良く曲がるからだ。それが所謂「粘り」にも繋がってくる。ロードランナーのHとテムジンのHではどちらのブランクスが重いか(まぁレジンの重さもあるだろうが・・・)。それを考えれば自明であろう。

確かに、長さが同じ中弾性ロッドと高弾性ロッドに同じだけ(破断までかなり余裕のある)負荷をかけて2本が全く同じベンドカーブを描いた時、2本のトルクは等しいと言える。が、これは非常に限定的な例で、実際の釣りではロッドにかかる負荷というのは絶えず変動する。そうなると破断点が比較的低い高弾性ロッドはトルクを発揮できる場面が少なくなるから、結果としてトルクが低い印象を与えるわけだ。ロッドが破断するということは素材が元に戻るのを諦めてしまうことだから、破断する直前の段階ではトルクもへったくれもない。この破断点までが高弾性ロッドは近いのだ。言いかえれば曲がりに余裕が無くノされたり曲がりがロックしやすいわけだ。そのような状態はそのまま負荷をかけ続ければ破断するであろう個所に力が集中しもはやそこでしか負荷を受け止めていないのだから、トルクは当然感じられない。

「中弾性と同じ厚みで高弾性ロッドを作ると曲がらず竿として機能しない・・・でも弾性をそのままに中弾性ロッドくらいまで曲がるようにする為には素材を薄くするしかない・・・」そんなジレンマを高弾性ロッドは抱えているのだろう。高弾性カーボンはガラスのようなものだ。元々曲がって仕事をするようなものではない。反発力がいくら強くても曲がり難く折れやすい高弾性カーボンにトルクを求めることがそもそもの間違いなのだ。カスタムパーツのカーボンハンドルを想像すれば分かるように、高弾性カーボンは厚いとあれだけの硬さになるのだから、ロッド作りに最適な素材とは言い難い。

更に、高弾性ロッドにはだいたい感度が求めらているからテーパーもファースト寄りのものが多くなる。そうなるとますます「曲がる部分」を作ることが困難になっていく・・・素材が薄い&曲がる部分が少ない&素材自体があまり曲がらない、これでは軽くなってもトルクがでないのは当たり前だ。

が、これをテーパーや製法でどうにかしようとしたロッドもある。ダイコーのドレッドノートシリーズにあるゾディアック69MHやエクスポーズ71XHがそれだ。この2本を持ってみれば分かるが、高弾性ロッドにしてはあり得ないほど肉厚で、とにかく重い。実際に曲げてみると、ティップの入り始めは高弾性ロッド特有のハリがあるもののその後は驚くほど粘ってスムーズに曲がっていく。ブチ曲げるとその圧倒的なトルクを感じることが出来るだろう。とにかく、他の高弾性ロッドとは一線を画すロッドだ。



最後にグラスは高トルクか?について述べると、中弾性ロッドと同じで単純に厚くて良く曲がるからそう言われているだけだと思う。ただ、ダルイだけのグラスに全くトルクが無いのは以前書いた通りで素材の復元力が少ない為にどんなに厚く巻いても十分な力を得られないからだろうと付け足しておく。



・・・かなり長くなってしまったが、以上が俺の考えだ。正解かどうかは自分でも分からないからそのまま信じないほうが良いよ。

まぁ、もうこれ以上探究しても実釣には何ら関係ないことだと思うけどね・・・
親記事へ戻る

一覧へ戻る

[PR] BackLash