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No.5168-69
[雑談]:Re :

CEO
ID:wZ2kdB8s
05/03 00:39
※省略
【F】ふぁいなるあんさーさん
【C】CEO


【F】絶滅危惧種のヤゴや魚のいる溜池などにバスを放流したら絶滅の可能性が高まるのは当然ですが、ナマズやハス、コイやオイカワなどあるいはカエルやイモリなどを逃がしても同様に絶滅の危惧は高まりますよね?

【C】高まると推測はできますが程度の方は同様ではありません。
個々の影響力が全て一緒くたに評価が出来るほど等しいとは言えませんよね。
更にハスやオイカワはともかくコイやナマズ、カエルやイモリなどはその絶滅危惧種の生息域の溜池や池沼に元から生息している場合が多いかと思われます。



【F】「『持ち込まれて』絶滅に至るリスク」を元から断つのが正義というならばこういう肉食性の強い在来生物もやはり根絶やしにすべきなんでしょうか?
あるいは在来種については駆除免除?
だとしたら絶滅危惧種の絶滅回避は肉食性の魚の全数駆除によらずにリスクマネッジ可能というお考えですね?

【C】説明不足だったのか誤解をされているようです。
「『影響力の強い侵入的外来種』を防除する方針」が正義と定義付けたのであって、「『持ち込まれて』(絶滅危惧種が)絶滅に至るリスク」を元から断つことが正義とすることとは全く意味が異なります。
そして在来種が温暖化などの環境の変化によってその自然分布を広げる、又はその逆のことがあるかもしれませんが、(正規放流を除く)国外外来種以外の種を「持ち込まれる可能性についてはほぼ皆無に等しいというのが現状だと思われます。
もちろん近年によく見受けられるペットの野生化のような現状を踏まえて、それが何らかの影響を与えていると判断したらそれらも駆除対象に加えるべきだと思います。
しかし、それらは圧倒的に国外外来種であることが多く、加えてよっぽど環境や状況(タイミング)が適していない限り定着は困難だと想定されます。
又、国内外来種についても絶滅危惧種に国外外来種(この場合ブラックバス・ブルーギル)と同等、もしくはそれに近い影響が確認されたら当然駆除対象に加えるべきだと思います。
ただし、魚食性の在来魚で外来魚(ブラックバス・ブルーギル)と同等、もしくはそれに近い影響力を持つ在来魚はいるでしょうか?
仮にそれに近い場合があったとしても、既存の生態系において組み込まれている(場合が多い)と考えるのが自然であり、絶滅危惧種の存在の維持(=絶滅にまで至っていないこと)を考慮しますと、いまさら特に注目に値するものはいないと思われます。
それでも状況次第では国内外来種(もしくは在来種)がブラックバス・ブルーギルと同等、もしくはそれに近い大きな影響力を持つことになり得ることもあるかもしれません。
その場合、なぜ対象種が影響力を保持しているのかという調査とその原因の解明、そして何らかの対策が必要だと思われます。
尚、ここまでの議論のみですと更に誤解を招かれたのかもしれませんのでここで確認しておきますが、「絶滅危惧種の保全にあたって最も大切なのは単に脅威の防除のみではなく『根本的、本質的な原因の解消』であり、多くの場合はその地域の過去の自然環境の改変に伴うものを改善・工夫・打破すること」だと明確に認識しております。
もっと言えば絶滅危惧種の保全に関する問題で外来魚(侵略的外来種)問題は個体数減少の直接的要因の一つにすぎないということです。
結局、侵入的外来種は総合的にその影響力を判断して、その結果、脅威だと位置付けられた外来種であって、だから防除する必要があるという、簡単に言えばそれだけのことです。
そして「侵入的外来種の防除の問題と絶滅危惧種の保全の問題はけっして『同列』ではない」ということです。



【F】厳密に言うと「元々からの沙漠」を緑化するのは環境破壊です。生物相が貧弱なことでバランスしているエリアなのかもしれませんし、「広く沙漠を緑化」したら周りのエリアの環境がどう影響を受けるか全く予測せずに着手していますね。
さらに緑化に用いる樹木は当然全て外来種です。在来種や郷土種は元からありません。
「人為的に最近沙漠化したエリア」はこの限りではありませんがゴビは元々沙漠だったはず。

【C】そういった認識はあります。
確かにゴビ沙漠は太古からの沙漠ですし、沙漠は生物相が貧弱なことでバランスが保たれていると思います。
ただ、実際に広域(ここでは沙漠地帯の全面積に応じた相応の範囲)に渡って沙漠地帯を緑化することは現状ではあり得ないですし、プロジェクトXで(第99回の)放送された内容を見ますと1972年(昭和47年)からゴビ砂漠での植林の研究活動を始めて、1991年(平成3年)から1995年(平成7年)の約4年間で成長の早い※ポプラの木(セイヨウハコヤナギ:EU、中央アジア原産)を100万本の植林に成功。その後、大洪水によって一旦消滅しかけたが懸命な努力によって2001年までの約6年間で300万本の植林に成功したとのことです。
それと緑化に用いる樹木の選定は沙漠という特異な(=人間活動が盛んでない)環境ではさほど重要だとは思えません。
なぜならその種によって脅威にさらされるものが少ないと思うこと、逆に油断すればすぐに風化する(=影響力が小さい)であろうこと、そしてその範囲が広域に渡る(莫大な自然が残っている)ためです。
話が逸れますが黄砂はご存知ですよね。
日本の黄砂観測では年々減少傾向にあったのが2000年頃を境に現在増加傾向にあります。
その原因とされているのが黄砂発生の要因となる高気圧帯の発生地帯が中国西部タクラマカン沙漠から北部のより日本に近いゴビ沙漠への移動です。(そうなった原因は不明で一説には地球温暖化が関連しているとのことです。)
ゴビ沙漠の植林活動は黄砂の抑止効果は無いですがそれは必ずしも無駄ではないと思います。
ゴビ沙漠で生活を営む人々にとって緑化活動とは多少なりとも有益になっていると思いますし、戦後の日中の歴史の中でこれほど長く続けられているボランティア活動は他に無いと思われます。
最近の日中間の険悪な様子を多く見る中で同じ目標を共有してそれに向かって活動するということは素晴らしいことだなぁと改めて思いました。
話を元に戻します。
一般的に沙漠は年々その面積を拡大していると何かの本で読みました。
ゴビ砂漠も例外ではないはずです。
つまり「最近になって沙漠化した地域」とは沙漠の拡大化によるその面積も含まれていると思われます。
ゴビ砂漠の年間の拡大面積や拡大速度は知りませんがその拡大進度と植林面積の比較では圧倒的に拡大進度の方が勝るだろうと思われます。
又、砂地の植物の在来種、郷土種はとても少ない(ないわけではない)と思いますが、肝心なのは砂漠地帯の周辺(=砂地ではないところ)に生息する植物だと思います。
つまり(※砂地を土にする原理は知りませんが)ポプラの木を利用して、砂地を土としての役割を果たすまで肥やした後に周辺地帯の在来種、郷土種を新たに移入すれば問題ないと思います。

※推測ですがポプラはEU、中央アジア原産ということなので中国ゴビ砂漠(付近)では国内外来種にあたると思います。

※この分野(林業関連)に携わっているようですので、もし砂地を土にする原理を知っておられるのならばご教授よろしくお願いします。
余計な推論ですがおそらく地中の水分量と地表の温度が関係するのだと思います。


【C】最後に自分はまだ決着点(着地点)を模索している最中であります。
ですのでこの議論の中にも客観的な視野で見られたら不備な点もあるかもしれません。
その時はご指摘、ご教授の方よろしくお願いします。

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